ゴールデンレトリーバーの咬傷事故について

3/10悲しいニュースを目にしました。

 

ゴールデンレトリーバーが生後10ヵ月の赤ちゃんを咬んでしまい、死亡してしまったニュースです。

このニュースを見た時、涙が止まりませんでした。

 

亡くなってしまった赤ちゃん、そのゴールデンの飼い主さんご夫婦、

そして赤ちゃんのご両親である娘さんご夫婦のことを思うと

胸が痛くて・・・苦しかったです。

 

こんな悲しいことってありますか?????

 

悲し過ぎます。

 

切な過ぎます。

 

色々なご意見もあるでしょう。

 

やっぱり犬って怖い・・・

犬が好きでない人は

ますます犬を嫌いになってしまったかもしれません。

 

私の生徒さんのゴールデンを飼っているご家族も

早速翌日通りがかりの人に

「あの犬がゴールデンだよ~あの犬が赤ちゃん殺したんだよ~」

と言われ、

犬を連れてお散歩に出るのが怖いとおっしゃっていました。

 

 

でも、犬は悪くないんです。

 

これは声を大にして言いたいです。

 

犬は悪くないんです。

 

個体によって性格は様々ですが、本来、ゴールデンレトリーバーは

明るく陽気、とても穏やかで人に従順、

そして子供のお守りもできるほど子供との相性も良いと言われている犬種です。

 

 

でも、一緒に暮らしていないお孫さんを預かっていたということから

このゴールデンにとっては、「同じ家族」という認識がなかったのかもしれません。

 

ゴールデンに限らず、どの犬にも言えることですが

犬が咬むのには、ちゃんと理由があります。

 

怖かったのか

嫉妬なのか

縄張り意識だったのか

遊んでいたつもりだったのか

獲物と勘違いしてしまったのか

攻撃本能が刺激されてしまったのか

 その他いろいろ・・・

 

実際にその犬を見ていないので

ニュースの内容だけでは判断できませんが

その犬にとって何かしら理由はあるのです。

 

しかも

 

噛む前にも必ずサインが出ているのです。

 

それを見逃した人間側が悪いのです。

 

でも、祖父母さんを責めたくないですね。

 

日本のペット産業はあまりに営利目的過ぎて

犬を購入してもらったらもう、それで終わりです。

 

しつけについても、犬のストレスサインやカーミングシグナルについても

飼い主さんがその気にならなければ

学ぶ場もなければ、仕組みもありません。

 

飼い主側の意識だけに頼っている世界なのです。

 

本来なら、犬を飼う、迎える前に

それなりの知識が必要ですし、実践も必須です。

 

ことに大型犬となると痛ましい事故に繋がるケースもあるという自覚が必要です。

 

多くの大型犬を迎える飼い主さんは

しっかりしつけしないと大変なことになるという意識も高い方が多く

しつけは頑張るのです。

 

でも、犬の行動学を学ぶ人はとても少ないのではないでしょうか。

 

カーミングシグナル???

ストレスサイン???

知っている方はどれだけいるでしょうか・・・。

犬は、必ず身体を使って感情を表現しています。

 

犬が警戒心や恐怖心、興味、ストレスなどを感じたら

耳、目、口元、被毛、尻尾、足、震え、フケ、あくび、など

なんらかの変化が必ずあります。

 

穏やかに落ち着いている時とは違うのです。

 

 

今回の事故も、飼い主さんの目の前1mあたりに赤ちゃんがハイハイしていて

そのすぐそばにゴールデンがいたそうです。

だから、そのカーミングシグナルを見逃さなければ

必ず事故は防げたと思うのです。

 

知識は大切ですし

普段から飼い犬のストレスサインなどカーミングシグナルをよく観察する癖もつけておくこと

そして、

今回のように臆病だったというなら、なおさら

その子が出しやすいストレスサインを知っておくことで

防げたのです。

 

そして老夫婦家庭では、普段から乳幼児に慣れさせる社会化も必要ですし

その反対に若い世帯では、高齢者に慣らす社会化も必要です。

老若男女、変な動き、大きな声、自転車、車、飛行機、人混み、国道沿い、

色々な経験を安心安全の中で愛犬にさせて社会化をしてあげるのが

真の愛情だと私は思っています。

 

日本のペット産業の変革が必要ですね。

ただペットを売るだけじゃなく、

しつけについてや犬の行動学についてのセミナーなど開催したり

正しい知識を飼い主さんが得られる機会を作って欲しいです。

 

法律も、犬を飼う時に必ずそれらを受講する義務を与えるべきです。

 

知識と実践があるだけで、痛ましい事故が減るのですから。

 

大型犬も小型犬も変わりありません。

 

同じ「犬」という種です。

 

特に小型犬はぬいぐるみや人間の子ども扱いされることが多く

不安定な子が多いので

飼い主側の意識は大切です。

 

そして

「怖がり」という性格のせいにするのではなく

少しでも「怖がるもの」を減らす努力を飼い主がするべきことだということを

意識できる仕組みがあったらいいな~と思います。

 

犬は人間よりずっと「過去にとらわれない」「今を生きる動物」なのですから。

 

人間の方がよっぽど頑固で過去に囚われやすく

思い込みも激しいものです。(私も含めて・・)

 

「嫌がるから」

「怖がるから」

「怒るから」

「吠えるから、噛むから」

「家族が協力してくれないから」

「忙しいから」

「時間がないから」

「仕事をしているから」

「病気だから」

などという飼い主側の都合を愛犬に押しつている人が多いこと多いこと。

 

嫌がるなら嫌がる必要がないということを教えればいい。

 

怖がるなら怖がらなくても大丈夫だよということを教えればいい。

 

犬の行動学を学んでいる私たちは自然にそう思います。

その教え方も知っているし

犬はすぐに理解するということを知っているので。

 

飼い主さんが忙しかったり、家族が協力してくれなかったら

愛犬が不安定でもそれでもいいのでしょうか。

 

それは本当に愛犬を大切にしていると言えるでしょうか?

 

 

だから知って欲しいです。

 

愛犬が幸せに私たち人間と共生していく方法は

必ずあります。

家族や仕事、病気のせいにしたり

言い訳したり、逃げたり、できないと思いこまないでほしいのです。

 

何より大切な愛犬が心身共に健康で安定して

幸せな犬生を生きてほしいと願うのであれば

飼い主側の意識をかえてほしいです。

 愛犬を心から信頼できるようになることを知って欲しいです。

 

知識を得てほしいです。

だからといってネットで調べたことは

正しいとは限りません。

信頼できる専門家に相談したり、

行動学の専門書を読んだり、

陽性トレーニングのドッグトレーナーに相談したりしましょう。

絶対に自己流は避けて下さいね。

(それには色々理由がありますが、長くなるのでここでは書きません)

 

・・・・・

 

このゴールデンちゃんは、どうなるのだろう。。。

 (絶対殺処分などにはなりませんように!!!)

 

赤ちゃんを失った若夫婦と祖父母夫婦の今後の関係性も心配です。

 

どうか

 

どうかこの事故が、今後に生かされ

 

赤ちゃんの死が無駄になりませんように・・・。

 

私たち犬にたずさわる仕事をさせていただいているものとして

ささやかなことでも

できることをしていきたいです。

 

赤ちゃんのご冥福を心から祈りながら・・。